特集ワイド:都知事選に敗れて 吉田万三さん、ハイシャの弁 from MSN毎日インタラクティブ 2007. 4.17
先の東京都知事選の結果については、これをいったいどうやって受け止めたらいいのかと、このところ思案ばかりしておりました。困ったオヤジだけれどやっぱり、かのような印象を受ける石原氏の280万票の「大勝」ぶりを見せられて、彼に投票した人たちには、いったいどのような言葉が届くのだろうかと考え込んでしまいました。まあ、いくら考え込んでも、正直なところどうすれば良いのかがホントにわからないのですから、それこそ困ったモンなんですが。
石原氏をどう批判していくのか。都知事選告示直前に、強いものに甘えてしまいたい心は誰にでもある。そこをきちんと踏まえておかないと、彼のような天才的ポピュリストの批判は難しい、というような趣旨のエントリーをあげました。そして都知事選の最中に、その視点でカミサンや知人と話をしてみましたが、だいたい異口同音に「石原氏に比べれば、みんなパッとしないよね?」と言われ、過去の都政批判や政策の説明をしても、「それはわかるけど・・・」とかわされてしまい、非常にもどかしさを感じたものでした。
上記のリンク先の記事で、吉田さんは石原さんについて「かっこいい石原さんばかり目に飛び込んでくるでしょ。暴言ですら強さに見えてしまう。」といい、大勝ぶりには「気迫とかパワーがないと。石原さんは東京オリンピック招致で、でっかい夢見ようじゃないかって訴えた。うまいですよね、文学者的で。」と評価していて、「実は、そこ苦労したんです。対抗するにも夢を語らなきゃならない。」と言っていました。まあ、私が周囲から言われたことと意味はほとんど同じで、というよりそういう都民の「気分」や「空気」が、吉田さんにはちゃんと見えていたんだなあと感心したのでした。
実は、こんなことは唯の個人の勝手な思い込みでしかないのですが、吉田万三さんという候補者は、これまでの候補の中でもかなり良いレベルの候補だったと思っていて(だから支持したのですが)、でも心のどこかで勝てる見込みの薄い選挙に担ぎ出してしまって、せっかくの良い候補者をむざむざ無駄に「消費」してしまったのではないか、と勝手に心配していました。
でも、この毎日新聞の記事をみて、吉田さんはしっかり元気だということがわかってよかったです。まだまだ闘う気持ちが十分ある。特に「私は選挙でハイシャになりましたが」の段で、石原氏が勝った途端にゴーマンさ復活という記事がたくさん出たことを見て、これまであったイシハラタブーをちょっと消せたかも、といっているくだり。吉田さんの選挙総括の「良い闘いができた」の意味がはっきりわかりました。
もちろん、勝てなかった要因はいろいろあるでしょう。そのあたりはたぶん吉田さんもいろいろなところで論議されているはずです。
だから、いまさらネットで書いているだけの私が言うことなどあまりないのですが、この先どうするのだろうという妙な心配だけはしなくていいことがわかって、ホッとしたのと少し元気付けられたのがありがたかったです。
上記の記事の最後の二つ前の段。「共産党の人って、ある種の温室育ちなんですよ。狭い世界で生きてるからボキャブラリーが不足している。」ごもっとも。「たまにはテレビのドラマやお笑いでも見ればいいのに。平板でなく、もっと人間を突き動かすものをもたなくちゃいけない。いくら正しいことを言ったってね」そのとおりです。すみませんです、はい。
最後の一つ前の段。共産主義にもでっかい夢があったはず。「そう思っていますよ。自由な人間社会の実現ね。」おおいい感じ。共産党も党名変えたら、の問い?に「昔、秩父困民党ってあったでしょ。あれコミュニティー主義のコミューン党から来てるんじゃないかってのが私の説でね。困民党にしたらどうかなんて、冗談で言うんですがね」面白い説。それいいかも。困っている人々の党って、格差拡大中の現代には案外マッチするかも。
最後の段。「憲法改悪への流れを止めるためにも大いに発言していきますよ。共産党にも意見を言いますよ。本気で第3極を作っていかないと相当厳しいんじゃないかって」。
でっかい夢みるために、やることをやりますよ、と受け取りました。「夢」って言葉はあまり好きじゃなかったけど、それが少し変わった気分です。
どうせやるなら、やはり将来への展望は忘れないでいたい。厳しい情勢なだけに、夢や楽しさは欠かせない。それが力になるのですから。
ここからは勝手な願望。吉田さんにはもう一度都知事選に立ってほしいなあと思いました。もしかすると「次」は4年もないかもしれないし。吉田さんには、それだけのパワーがあると感じました。勝手な願いだけど、実現すると面白いかもしれません。
あと、実は浅野さんのハイシャの弁も聞きたいと思っているのです。選挙中に、地元の図書館で偶然にも「アサノ知事の冒険」を発見し、借りて読んでみました。2期目を目指した宮城県知事選での選挙戦のドキュメンタリー。個人が寄ってたかって選挙戦を進めていく、相手は自民党+新進党という巨大組織なのに、終盤になっても票読みできないという状況。それでいて、ダブルスコアで勝ってしまうという結果、読んでいて楽しかったです。東京じゃ、このようにはいかなかったけど、それも含めて都知事選をどう振り返り、この先をどう展望するか。石原さんより前の知事選だったら、余裕で当選する票を集めた浅野さん。どんなことを考えられているか。とても知りたいところです。
さて、私は次はどうしようか。半端に終わっている石原批判の続きという課題もあるし。なかなか物事が進まないのがちょいとしんどいけど、なんとかぼちぼちやっていきたいものです。
moonyさん、こんばんは。時折、拝見させていただいてます。
「吉田万三さん ハイシャの弁」はよい特集でした。
私は毎日新聞読者なものでして。
万三さんの掲示板にもよく書き込みをしているのですが、
田中康夫氏オフィシャルサイト「日刊ゲンダイ・奇っ怪ニッポン」をご覧になりましたか?
4/19「マニフェスト破りの嘉田女史よ」には思わずキレましたが、
それよりも4/12「いつまで続く『究極の選択』」をお読み下さい。
静岡市長選のことが書いてあります。
共産党はこの選挙に、実に巧妙な関わりを見せてくれました。
このことは、万三さんの掲示板 No.01675 で書いています。
吉田万三さん支援者の皆さんに元気を与えるための投稿でした。
また、寄らせていただきますので、今後ともよろしくお願いします。
ELMの日記さん、いらっしゃいませ。コメントありがとうございます。万三さんの掲示板での活躍をずっと拝見させていただいておりました。おいでいただいて光栄です。
万三さんのハイシャの弁、とても楽しい記事でしたね。読んでいて、自分は何でこんなに固い頭で考えていたのだろうと思って、可笑しくなってつい笑ってしまいました。実際、東京は石原都政が続くことで、引き続き困る人もたくさんいるだろうし、そこから目を背けちゃいけないのだろうけど、だからといって下手に落ち込む必要もなかったのだ、と思えてよかったです。この選択の結果は残念だし、まだまだ大変になっていくだろうけど、そこからまた先の展望を見ればいいのだということなのでしょう。
お勧めの静岡市長選を巡る田中氏のコラムと、ELMの日記さんの投稿を読ませていただきました。私も、共産党が同市長選で候補を立てないと聞いたとき、面白い判断をしたな、と思いましたが、表向きの建前とは別に、やはり実質的に海野氏を全面支援していたのだなと得心しました。1300票差という互角の闘い、敗れたことに残念な思いでしたが、これまでとは違う変化を求める流れが見えた、象徴的な選挙だったと思いました。
どんな選挙でも、立場や考えを異にする個人や勢力が、納得のいく話し合いがきちんとなされたなら、支持・支援・運動の形はどのようであってもちゃんと力になっていくのだなということなのでしょう。静岡ではそれが力になり、東京では力になりきれなかったのは、この点の差だったのでしょう。
文章が下手なので、なかなか更新もままならないサイトですが、またおいでください。これからも宜しくお願い致します。ありがとうございました。
(コメントが重複されていたので整理させていただきました。どうもたまにサイトの反応が遅くなるようです。失礼しました。)