前のエントリーをあげてから、またあちこちのサイトを見てまわってみましたが、実にいろいろなスタンスから都知事選に対する主張があって、ある程度盛り上がりを感じることができました。みなさん、実に真剣に考えられていることが伺えました。
とはいえ、実際に街中に出てみると、なかなか知事選の雰囲気は感じられないのが残念なところです。直前になって候補者が続々決まっている(または決まるかも?)こともあってか、候補者ポスターが吉田万三候補のものしか見当たらず、それも4月下旬に予定される区議・市議選や区・市長選の候補者のそれに埋もれるようなありさまで、街中を見回った限りでは本当に都知事選は行われるのだろうか、という錯覚を覚えてしまいそうです。現職の花粉症ポスターは、駅などでそこそこ見かけますが、あれはちょっとずるいですね。花粉症対策にかこつけた選挙運動にしか見えないんですけど。花粉症で困っている方の症状がますます悪くなりそうなシロモノですな、ありゃ(^^;)
さて目前の都知事選。石原氏三選阻止のため、反石原候補の一本化はなんとかならないのか、という主張をそこかしこに見かけます。といいますか、都知事選に言及しているサイトのほとんどが、その点に触れているように思います。もし、一本化が実現できるなら、今の情勢ではそれに越したことはないと本当に思います。
ただ、この間の都知事選立候補者の、立候補までの経緯を考えると、一本化を模索するには難しいハードルを越える必要があるでしょう。そのハードルが何かを私なりに上げるとすれば、
- 対石原候補間の政策のすり合わせ
- 同じく推薦・支持政党の連携
の2つでしょうか。
(1)については、当事者同士の話し合い次第でしかないですが、私としては現石原都政を根本的に転換する立場からの政策のすりあわせをぜひお願いしたい。なぜなら石原氏を降ろしても、都政の中身自体が変わらなければ意味がないからです。ここで合意できないなら、それぞれに全力で選挙戦を臨み、現都政に疑問を持っているひとびとの票をどんどん掘り起こしていくぐらいの闘いをしてほしい。そう願いますし、そうしたい。石原与党陣営から民主党が離れた今は、それが可能な情勢だと思います。
(2)については、いろいろ関係が入り乱れていてとても難しいでしょう。でも、誰かが仲介して最低でもブリッジ共闘を今から本気で作るぐらいの取り組みをしてほしい。
で、それを誰がやるか。やはり軸となるのは、浅野史郎氏を擁立した「東京を。プロデュース2007」のほかはないと考えます。無党派と共産党でつくる「革新都政をつくる会」が吉田氏を擁立しているのをわかっていながら、あえて浅野氏を擁立し、反石原のために一本化を呼びかけている以上、その仲介役を努めるべきと考えます。すり合わせをした政策を元に、どのような連携体制が取れるか、ぎりぎりまで調整をはかる努力をしてほしい。
そして一本化するということは、一方が候補を取りやめることであり、それをするには、降りることになった候補側の支援団体や個人の納得の行く形にしないと、決してうまくはいかないでしょう。
この都知事選での候補一本化を巡っては、さまざまな動きがあっただろうと思います。が、昨年11月の段階で、吉田候補が民主党に話し合いを持ちかけたが、民主党が断ったという経過があったそうですし、立候補に際し浅野氏から民主党に支援要請したという話の一方で、そのことは事実が違うという話も出てきたりして、ここにきて錯綜気味になっています。こういう状況になってしまっては、どういう共闘の形を探れるか、その調整役になれるのは、「東京を。プロデュース2007」しかないと思うのです。
確かに、この作業はとんでもなく大変だと思います。だからこそ反石原の本気度が試されるともいえるでしょう。おそらくこの知事選、「勝てそうな候補」だけで一本化しても勝つのは難しいでしょう。一本化するには、結集するすべての人が力を出せるようにしなければならない。そういう配慮をもった働きかけができるかどうかで、すべてが決まるのではないかと思います。私は吉田候補を支持してますが、支持する活動をしつつも、一本化の可能性はないのか。なんとか模索してみたいとも思っています。
ところで、都知事選関連でいろいろサイトを見かけた中で、個人的にちょっと悲しく思える記事郡を見ました。それぞれに言及していると長くなるので、要約すると、吉田候補を推薦する無党派は共産党と近しい人ばかりだし、政策がいいといっても共産党とそれに近い無党派で作ったものでしょうとして、浅野候補はそういうしがらみのない無党派だから、本当の無党派だというような内容でした。でも無党派でも「色」の付き方で区分けするなら、それこそ無数に区分けできてしまうでしょう。そのこと自体に意味がどれだけあるのかと思ってしまいます。誰と協力して誰を推そうが無党派なら無党派でしょう。一本化するための大事なポイントは政策であって「色」ではないと思います。
あと、石原スルーで浅野vs吉田で盛り上げろというのは、石原を利するだけという意見もいくつか見ました。でも、石原都政を変えるという立場同士で、政策論争をするというのはそれ自体が反石原の提案であるのだとも思うのです。それをもってガンガン論争することは、反石原の政策のレベルアップや世論の喚起につながっていくものではないでしょうか。
現実問題としてあまり時間がないので、正直どこまで影響力を広げられるかは未知数です。だからこそ、最終盤で投票する候補を集中させるというオプションも意識しておくことも必要でしょう。ただ、そのオプションが有効に働くようにするには、やはり政策の中身が非常に大事です。各候補の政策をきちんと検証して、多くの人が納得できるものに仕上げるのが政策論争だと考えています。
政策があいまいなまま、勝てそうな候補に集中することだけを進めてしまうと、かえって票を拡散しかねないのではないでしょうか。
8年間でおかしくなってしまったこの東京をどう変えたいのか。それを明確にしつつ、反石原候補の一本化も同時に模索する。それを実践的に進めていくためにも政策論争が必要だと考えます。
今日は非常に稚拙な、かつ説明不足な内容になってしまいましたが、あえてこのままあげることにします。気を悪くされる方もおられるかとは思いますが、今日のところはご容赦ください。でも明らかな間違いやまずい表現がありましたら直しますのでご指摘ください。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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