「自衛隊派遣賛成に0点」批判に一石 - 日本ジャーナリスト会議

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 少々古い話で恐縮だが、愛知の県立高校の中間試験で「自衛隊派遣に賛成は0点」をつけた先生がいたという話について。

 マスメディア報道やこの話題を取り上げているサイトがほぼ批判一色(批判の内容はさまざま)の中、日本ジャーナリスト会議が発行しているメールマガジン[JCJふらっしゅ]2004/06/25 432号が、「批判は筋違いでは」という論評をしている。要するに、現行憲法に照らしてその命題(イラクへの自衛隊派遣)が正しいかどうかを問うことは、「一方的な思想を押しつけ」ることなのか、という問題提起をしている。

 原文はこちら(「Y記者のニュースの検証」の「2)高校日本史 自衛隊派遣に否定的な設問と解答は、「生徒に一方的な思想を押しつけかねない」?」)
[JCJふらっしゅ]2004/06/25 432号

 確かに、民主主義を標榜する社会では、どのような思想信条(民主主義を否定するもの以外)も表明する自由があり、多様な考え方を認めることが原則となっている。また、現在の日本は現行憲法を最高法規とする法治国家でもあるので、政府の行為が現行憲法に照らして正しいかどうかという検証も行われなければならない。その「憲法に照らしで正しいかどうか」という検証を通じて、「憲法に合致しないからダメ」とか「憲法を変えるべき」という憲法ついての有意義な論議も生まれてくるものであり、「憲法に照らしてどうか」という検証自体を「一方的な思想の押しつけ」と批判するのは筋違いというのは、個人的には納得できる。

 このニュースを聞いたとき、いったいどう考えたらいいものだろうと考え込んでしまったが、このメールマガジンを読んで、憲法による検証と、憲法についての議論のあり方について、考えが整理できたと思っている。
 現行憲法を大切に思うなら、「守る」だけでなく「憲法を使う」こともかんがえなきゃ、ということだろう。

参考:
日本史試験:「自衛隊派遣に賛成」は0点 愛知の高校 from MSN-Mainichi INTERACTIVE 2004.6.25
自衛隊派遣、賛成は0点 愛知の県立高校中間試験 (共同通信) from goo ニュース 2004.6.25
イラク戦「反対」なら5点追加…愛知の県立高中間試験 from 読売新聞 2004.6.25
自衛隊派遣の問題で、教師が独善的採点 from NPO型インターネット新聞 JANJAN 2004.7.1

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