ウェブログを始めるな! from ウェブログ@ことのは 2004. 2. 1
当初「ウェブログ」に全く関心を示さなかった私が、急にウェブログをやるようになったきっかけは2つある。一つはMovable Type というツールを知ったこと、もう一つは、契約しながら長年ほっといていたホスティングサービスが昨年暮に仕様の変更を行って、図らずも自分のドメインでMovable Typeが使える環境が整ったこと、である。
自分のドメインでサイトを開き、趣味としてCGIで遊んだりコラムを書いたりしたいと思っていた私は、使いなれない画像ソフトやスタイルシートを格闘して、自分のウェブをずっと作成していた。作り始めた当初は良かったが、なかなか思い通りにならないサイトのデザインに嫌気が差し、作成するペースは大幅にダウン。なかなか公開にこぎつけることができなかった(そのうち子供が産まれたりして、ウェブ作成に費やす時間がますますなくなった・・・のは言い訳かもしれないけど)。
で、そのうちに、簡単に更新できるサイト用のツールはないかと探しはじめ、ようやく見つけたのがMovable Typeだった。もうウェブ作成より書くことにエネルギーを費やしたかった私は、いちもにもなくこのツールを使いはじめた。コラムみたいな書き物は、書きつづけないと内容も文章の技術も向上しない。長続きさせるには、サイト自体(デザインやHTML作成など)をなるべく手のかからないようにしたかったのだ。
立ち上げるには若干時間がかかったが、以前とは比べ物にならないくらい早く構築できた。更新作業も格段に簡単に出来ることに感激し、それ以来、ウェブログの面白さに少しずつハマリはじめて今日に至っている。
実際、いまやっていることはコラム的なものを書いているだけで、これだけなら掲示板システムのCGIを使っても実現できることだ。でも、トラックバックの仕組みと効用を知ってからはもう掲示板システムには戻れない、と思っている(掲示板システムが得意な分野にはちゃんと使ってます。友人たちとの交流用など)。
今はウェブログがとても面白い感じているが、一方でこの感覚はどこかで経験したなあと漠然と思っていた。それが今日なんなのか、ようやくわかった。Windows95が登場の時に感じた感覚と似ているんだと。
当時Nifty-Serveのフォーラムの世界しか知らなかった私は、パソコン通信もインターネットもいっしょみたいな感じでいた。しかしWindows95によってインターネット接続が簡単にできるようになり、実際に初めてウェブサイトを見て回った時、テキストベースのフォーラムとのあまりの違いにびっくりし、片っ端からリンクをクリックし「今どこどこの国のサイトを見ているんだ」と一人で勝手に盛り上がっていた。
その感覚と共通したものをウェブログに今感じている。ツールを使って簡単に意見交換が出来ることに、うまく説明できないけど、トラックバックという仕組みによってコミュニケーションの可能性が大いに広がったと感じている。
ウェブログを特別視する必要もないと思っているが、これによってウェブで意見や情報を発信するということの垣根は低くなったと言えるだろう。そうして参加する人が増えれば、その分いろんなコミュニケーションが増える可能性がある。それがなんだか楽しそうだと思っているのである。
もちろん、コトはそんなに単純じゃないこともわかっているつもり。要は使い方次第だが、しばらくはMovable Typeでウェブログで楽しんでみようと思っている。