ニッポン外交大丈夫? 専門家はかやの外、まずイラク派遣ありき from 東京新聞 2004.2.10
この記事を読んで、「さもありなん」と思った人はどれくらいいるだろう? 都合の良いところだけをつまみ食いして「論」を張り、矛盾が出たら開き直ってごり押しするという、自衛隊イラク派遣に至るプロセスを、まさに裏づける内容。小泉内閣というか政府がどんなレベルかを伺わせてくれる良いリポートだと思う。
しかし、「中東研究の草分け的存在」を始めとした中東研究専門家を無視して「イスラム教徒なのに酒に酔って日本刀で人を傷つけ」る人間を、今回のイラク派遣に当たって「復活」させるという芸当は「見事」としか言いようがないね。
記事の最後の「外交ゲームで日本は能なし」の下りで紹介されている中東の某外交官氏の言葉が絶品。「困るのはストレートに言っても、その内容すら理解してくれないことだ」。
「ナニワ金融道」の故青木雄二氏が何かの著書(たしか宮崎学氏との対談)で言ってたっけ。「日本の核武装に反対。だって日本人って『馬鹿』だから」。そしたら宮崎氏が「そう。『ナントカに刃物』だもの」というように返していたなあ。この記事を読んで思い出してしまった。
今の小泉内閣に自衛隊を使わせるのは、さしずめ「ブッシュに刃物」といった所か。
>「イスラム教徒なのに酒に酔って日本刀で人を傷つけ」
そんな人物が研究者で居続けられる環境が恐ろしいです。しかもその御仁が政府に助言しているとくれば、これはもう吉本の舞台(部隊じゃないっすよ)を見ているのと勘違いしてしまうくらいのギャグですわ。
私は、「イスラム教徒なのに」のくだりで不謹慎にも吹き出してしまいました。ギャグと見るならあまりにハマリすぎで。ザ・ニュースペーパーもコントにしにくいだろうなあと余計な心配までしてしまったりして。こういう記事が出てくるぐらいなのだから、政府の内部ってきっと推して知るべしの状態なんだろうなあ。ため息が出ます。